犬が軟便の場合の原因と対策は?嘔吐など危険なサインに注意!

犬が軟便の場合の原因と対策は?嘔吐など危険なサインに注意!

愛犬の軟便が続くと何か悪いのかと飼い主さんは気になりますね。犬が軟便になるのは様々な原因が考えられますが、嘔吐や食欲が無いなど危険なサインには注意が必要です。軟便が健康上どのような心配があるのかについてと、軟便になった場合の対策、予防法と食事について解説していきます。

軟便とはどんなウンチか?

軟便と言っても、ちょっと軟便気味というものから下痢ように水の様なものまであります。しかし、毎日愛犬と接している飼い主さんが見れば、軟便かいつも通りかは分かると思います。個体差があるので飼い主さんがいつもに比べてウンチが柔らかいと感じる時点で軟便と考えていいでしょう。

一般的に言うと、水様のものは軟便ですが、それ以外にもウンチを処理しようとしてティッシュでつかむとウンチの形が崩れてしまう、ウンチが柔らかいのでウンチの切れが悪くお尻にウンチが付いてしまう、ティッシュでお尻を拭くとティッシュがかなり汚れる、細長いウンチという場合は軟便と言えます。

 

一過性の軟便

人間でも明らかにお腹を壊した原因があるときに軟便になるように、犬も明らかに軟便になる原因が分かる場合があります。例えば、寒くてお腹が冷えた、いつもと違うものを食べた、ドッグフードを変えてみたという場合です。冷たいものを食べたり、お腹を冷やすと軟便になりやすいですが、一過性のもので通常はすぐに治ります。

また、ペットホテルや病院などに行くことによって環境が急激に変化するので、ストレスがお腹にきて軟便になることがあります。いつもと違うものを食べたり、お腹が冷えたり、いつもと違うところへ連れていかれたという場合に軟便になることは非常によくあることですし、通常は1日から数日で自然に回復しますので特に病院まで連れて行く必要はないかもしれません。

ウンチはゆるいけれども、食欲もあって元気にしているのであれば問題はありません。

 

一過性の軟便ではないかもしれない場合

何か思い当たる明らかな原因がある軟便で愛犬が食欲もあり、元気そうにしているならば問題ありません。しかし、下記のような場合は注意が必要です。

・1日に3回以上という複数回ウンチをする場合

・ウンチに何となく血が混じっている状態・

・ウンチに便ではない体液のような液体が混じっている・

・嘔吐している

・震えや痙攣がある

・食欲がない

・元気がない

以上のような時は、一過性の下痢で軟便になっているわけではなく、消化器系の病気が原因になっている場合があるので、動物病院を早めに受診するようにしましょう。

 

軟便になる原因

 

ストレスを感じている

ストレスがあるということはなかなか数値では確認できませんが、軟便や下痢という形で表面化します。少しのストレスでも体調に関係してくる犬もいますので飼い主さんは思い当たる出来事がないかということを思い出してみてください。

分かりやすいストレスとしては、散歩の量が足りなくて運動不足になっている、飼い主さんとスキンシップが取れていなくて寂しいと感じている、遊びが足りない、散歩コースに怖い犬がいる、飼い主さんに酷く怒られたという場合も繊細な性格の愛犬は影響を受けることがあるので、ストレスを強く感じてお腹が緩むことがあります。

また、意外かもしれませんが、飼い主さんがかまい過ぎると言うのもストレスになりますし、散歩に行き過ぎる、運動させすぎるというのも逆にストレスになる可能性があるので注意しましょう。

愛犬の性格をよく知って、できるだけストレスのない生活をさせてあげることが大切になります。

 

冷え症

犬は基本的に冬の寒さにも強い動物です。特に北方原産の犬種は毛も厚く長いので防寒はできますが、最近は温度などの環境を整えた状態に暮している犬も多く寒さに弱くなっていますし、小型犬などは寒さに弱い犬が多いです。

また、高齢の犬も外気温の状態によって体温を上手く調節できないので寒さに弱くなっています。散歩中に雨や雪が降ってきて体が冷えたり、体が濡れたのに散歩から体をよく乾かさないでそのままにしていると体温が下がってしまいます。寒い季節は外で眠らせずに玄関のスペースに入れてあげたり、毛布など防寒具を用意して体が冷えないようにしてあげる、服を着させて生活させるという工夫をしてあげることが大切です。

 

寄生虫やウィルスによる感染症

犬の生活環境には寄生虫やウィルスによる感染症になりやすい状況が多くあります。予防接種などワクチンしていないと簡単に感染症にかかってしまいますし、一旦かかってしまうと治らない、命に関わるという状態になるものもあります。

寄生虫感染している倍は、軟便、下痢の場合もありますが、全くウンチには影響がないものもあります。ウンチに異常がなくても食べているのに体重が増えない、減ってくるという場合は寄生虫に感染しているかもしれません。寄生虫感染でよくあるのが、回虫症、犬十二指腸虫症、鞭虫症、条虫症、ジアルジア症、コクシジウム、トキソプラズマ症などです。感染している犬や他の動物などから感染しますが、経口感染が多いで生活環境を清潔にしたり、定期的な検便などが重要です。

また、散歩の途中などで落ちているものを食べたり、他の犬の糞を食べたりすることによって細菌感染することもあります。散歩の時はできるだけ愛犬の行動から目を離さないように管理すること、飼育環境を綺麗にすること、糞などの処理はそのまま放置せずにすぐに行うこと、毛布などをマメに洗うことなどが大切です。

 

内臓疾患

内臓のうちでも、特に消化器系の内臓の調子が悪いと軟便になることがありますし、胃腸炎、膵炎、腎不全、潰瘍でも軟便になります。消化吸収が悪くなると水分をしっかり吸収できなくなるので便が水っぽくなり軟便になります。

特に高齢の犬は内臓全体が弱っていますし、炎症を起こしやすかったり、潰瘍になっていることがあります。高齢の犬の場合は、軟便が続く場合は動物病院でしっかりと検査をしてもらった方が安心です。

軟便でも赤っぽいものや黒っぽいものは内臓で出血している可能性もあります。また、軟便に加えて食欲がなかったり、吐いたり、元気がないという場合も要注意です。

 

消化不良

食生活が原因で消化不良になり軟便が続くことが良くあります。個体差があるのでその犬ごとに食事の合う、合わないという問題もあるので飼い主さんはそのあたりの見極めをしてあげる必要があります。

また、消化の悪い材料を使ったドッグフードは消化不良になりやすいので軟便になります。消化不良が起こっている場合は、ウンチが臭かったり、薄い茶色や黄色っぽい色のウンチが出ます。

一般的に消化の悪いものはトウモロコシ、小麦、大豆などの穀物ですが、添加物を多く含むドッグフードなども消化が悪い食べ物です。酸化防止剤、保存料、甘味料、着色料などが添加物として入っているものが多いですが、できるだけ添加物が少ないものを選ぶと良いでしょう。

 

食物アレルギー

食物アレルギーがあるために軟便になることがあります。はっきりと血液検査して分かるものもありますが、血液検査で異常がなくても反応する成分もあります。

ドッグフードのどの成分に反応しているかは分からないので、食べ物の種類によってウンチの調子がどうなのか飼い主さんは反応をよく観察しましょう。また、飼い主さんが見ていない時に誤食して中毒になっていることもありますので注意してください。

関連記事:【獣医師監修】犬のフードアレルギー対策はこれ!原因や症状と食事

 

腸内環境

病院で色々な検査をしてもはっきりと何便の原因が分からないものはたくさんありますが、腸内細菌のバランスが悪いことが原因で軟便が続くことがあります。特にはっきりとした原因が見つからない場合は、腸内細菌を増やしたり、善玉菌を増やすヨーグルトなどを少しずつあげてみて様子を見るのも良いでしょう。

 

軟便になるのはドッグフードのせい?

一般的にはドッグフードを食べている犬のウンチは茶褐色でころっとしています。最近のドッグフードは高級なものからお手頃な価格のもの、内臓疾患のある犬用のもの、無添加のものなど様々でかなり迷ってしまいますが、添加物の少ないものが良いです。添加物のたくさん入っているものは安いものが多いので、安すぎるものは危ないかもしれません。

ドッグフードを新しい種類に切り替えるときは、そのドッグフードに愛犬が対応できるか分かりませんので、一気に食事内容を変えるのではなく、数日かけて徐々に割合を増やしていって慣らすようにしてあげてください。

飼い主さんの手作りの食事をしている犬は食材が毎日違うので、食材や調理法によってウンチの状態がドッグフードを利用している犬に比べて安定しません。硬さだけでなく色も食材によって違います。手作り食を食べている犬の軟便が続く場合は、食材が原因している可能性があるので、食物繊維の多い野菜を食べさせたりすると改善する場合があります。

 

 

 

犬の軟便を予防する食事と方法

 

腸内環境を良くする

腸は第2の脳と言われていましたが、最近では脳は第2の腸と言われるほど大切な臓器です。腸内の環境が悪いと軟便だけでなく健康に大きく影響しますので犬も腸内環境を整える必要があります。

 

ヨーグルトを食べさせる

犬にヨーグルトを食べさせて大丈夫なのかという疑問がある方もいらっしゃると思いますが、犬に人間が食べるヨーグルトを食べさせても問題がありません。ヨーグルトは乳酸菌が多いので成長作用があり、腸内細菌を増やします。整腸剤を飲ませるかわりにヨーグルトをあげるのも良い方法です。

同じ乳性品である牛乳は乳糖が含まれているため、乳糖を体内分解するのが苦手な犬はお腹を壊してしまいます。しかし、ヨーグルトやチーズは乳糖を発酵することによってできるものなのでお腹を壊すことはあまりありません。

ヨーグルトがお腹に優しい食品でもヨーグルトばかり食べさせては栄養が偏ってしまうので、整腸のためにヨーグルトを食べさせる場合は少量にしておきましょう。少量とはスプーン1杯ほどです。

 

サツマイモを食べさせる

サツマイモは栄養も豊富ですし、食物繊維が多いので腸内環境を整えるために良い食品です。胃腸炎になった犬に絶食後サツマイモを食べさせることがあります。生の状態でも蒸かした状態でも良いですし、皮をつけたままで大丈夫です。

ただし食べ過ぎるとカロリー過多になるので注意が必要です。

 

リンゴを食べさせる

リンゴは弱った胃腸に良い効果があるので軟便の愛犬が食べても大丈夫です。皮ごと食べさせると食物繊維も豊富なので良いですし、調子が悪い場合はすりおろしたリンゴでも良いです。ビタミンは少ないですが、カリウムやペクチン、セルロースが豊富ですので消化が良いだけでなく消炎効果もあります。

ただし、加糖がありますので歯磨きの前に食べさせるようにしましょう。

 

おから

おからは食物繊維が多く整腸作用がありますので、お腹の調子が悪い犬の食事に向いています。

 

ドッグフードを変える

ドッグフードには整腸作用があるものや特定のアレルギー食品を除去したもの、各病気の症状別に開発された療法食など、色々あります。同じような機能食品でありながら犬によっては合うもの、合わないものがありますが、愛犬の便はあまり硬すぎても柔らか過ぎても良くありません。

重要なのは、なるべく良質な原材料を使い、余計な添加物のないフードにしてあげることが大切です。

獣医師である宿南章が子犬、成犬、シニア犬それぞれの栄養バランスを最適に開発した「デイリースタイル プレミアムフード」「デイリースタイル ビーフ(全年齢用」のドッグフードも参考にしてください。

 

冷えを予防する

体を冷やすと何となく軟便が続くことがありますので、1年を通して愛犬を冷えから守ってあげる必要があります。特に冬は寒さが厳しいですので、洋服を着せたり、小屋の中に人が使わなくなった寝袋やフリースを入れておいてあげると温かく眠る事ができます。フリースなどを利用する場合は、定期的に洗濯したり、干したりして清潔なものを入れてあげないと、寄生虫や細菌の温床になりかねません。

また、夜に湯たんぽなどを用意してあげるのも良いですし、ペット用のコタツもあります。

 

まとめ

犬が何となく軟便が続く場合は、飼い主さんは原因を探り対処してあげることが大切です。冷えや食事、ストレスなどが原因していることが多いのですが、中には病気が隠れていることもありますので、あまり長期に渡って軟便が続く場合は病院に連れて行って検査をしてあげましょう。

今あげているフードがその子に合わないこともありますので、その場合は良質な違うフードに変えてみて様子を見てあげてください。

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