「可愛い子犬を迎えたい」そう思っている方は多いと思います子犬を迎えるためには、まず犬を飼う心構えが必要です。子犬は、一度飼ったら成犬になるまで、一生面倒を見なくてはなりません。可愛いからと安易な気持ちで飼ってしまい、手に負えなくなると言うことがないよう、しっかり将来を見据えた上で飼う決断をしていきましょう。
子犬を飼う決断ができたら、実際に子犬を選ぶことになります。入手先を考え、健康な子犬を選ぶ必要がありますが、子犬を飼うのが初めてと言う場合、結構難しいこともたくさんありますよね。今回はそんな子犬の選び方と子犬を迎えるためのグッズ、フード選びについて紹介していくことにしましょう。
まずは、どこから子犬を迎えるか?
子犬を迎えようと思った時、ペットショップやブリーダーから購入する方が多いのではないでしょうか?ペットショップは近くにあり、購入後のケアなども頼めることから人気がありますし、直接ブリーダーから子犬を入手した方が良いなどと言われることも多いですよね。
また、一般家庭で生まれた子を譲ってもらう方もいることでしょう。最近では、ネットを通じて子犬を入手する方も増えているようです。
色々な入手方法がありますが、その入手方法の中で、これが良いと言えるものはありません。なぜならどんな入手法で子犬を手に入れるにしても、悪質と呼ばれるケースが存在するからです。
子犬を入手する場合には、どんな入手方法であれ、良い入手先を見つけることが重要になります。実際に足を運んでみたり、直接会話を重ね、その入手先の質や信用度を見極めるようにしましょう。
各入手先のメリットと注意点
それぞれの入手先ごとにメリットと注意点を見ていくことにしましょう。
ペットショップ
大きい、小さいなど、それぞれ規模は異なりますが、店舗となっているため子犬を吟味しやすいと言うメリットがあります。気軽に見学ができますので、色々な犬種、子犬を比較しながら検討できます。
また、購入後、トリミング時や外出の際のペットホテルとしても利用できるため、店舗ならではの待遇が受けられることも利点です。ただし近所にあるからと言う理由だけで、ペットショップを安易に選ばないようにしましょう。店舗内が臭い、汚いなど不衛生であったり、スタッフの対応が悪い店は避けることが大切です。
犬にも人間にも、愛情をもって対応してくれる店を選ぶようにしましょう。
ブリーダー
繁殖した子犬を、ペットショップを介せず、直接を譲ってもらうことのできるブリーダーさんは、たくさんの子犬が産まれていることもあり、良い犬を選ぶのには最適の入手先と言えます。
しかし、金儲けが目的の悪質なブリーダーさんの噂も耳にします。子犬を譲ってもらう際には、直接足を運び、子犬だけでなく飼育環境や親犬の様子を見せてもらうと優良なブリーダーかどうか判断できます。待ち望んで生まれてきた子犬であるか、きちんとした親犬から生まれているか、しっかりチェックするようにしましょう。
また、多種多様な犬を扱っているブリーダーではなく、2・3種類または単種を扱うブリーダーの方が専門知識も豊富ですので、健康な良い子に出会える確率が上がります。愛犬雑誌の広告やネット、ドッグショー、知人などから情報を集め、評判の良いブリーダーを探してみましょう。
家庭から譲り受ける
犬を飼っている家庭で子犬が産まれ、それを譲ってもらうこともあると思います。安く譲ってもらえたりするため、メリットも多い入手先ですが、やはり遺伝的な病気や健康のことを考えると心配が残ります。もちろん専門の知識がある方の指導を受け交配をしている家庭もありますが、健康な子犬を作るためには血統などの深い知識が重要になってきますので、その知識を持っている家庭は非常に少ないと言えるでしょう。
健康面を考えるのであれば、できれば避けた方が良いですが、もし譲ってもらうと言う場合にはブリーダー同様、子犬を見るだけでなく、家を直接訪問し、飼育環境、相手の犬への愛情のかけ方、人柄などをチェックし、細心の注意を払いましょう。
インターネット
最近ではネットを通じて子犬を譲ってもらうケースも増えてきています。ネットは情報を簡単に集めることができ、写真などから可愛い子犬を簡単に見つけることのできるツールとなっているため、大変便利と言えますが、ネットのやり取りだけで子犬を譲り受けるのは危険です。
ネットに掲載されている子犬はその飼育先も様々で、ペットショップ、ブリーダー、各家庭など分かりにくい場合も少なくありません。必ず、直接連絡したり、訪問することを承諾してくれる所から検討してみると良いです。
前述したポイントを参考にその入手先に合わせた条件をクリアしたところから子犬を入手するようにしましょう。
実際に訪問して子犬を選ぶ前に注意すること
ブリーダーやご家庭に足を運ぶ前に、子犬を譲り受ける際のマナーを身につけておけると、あなたの印象も上がります。あなたの印象が悪ければ、相手側の態度も悪くなってしまい、良い入手先かの判断ができなくなってしまいます。
また、子犬をきちんと見せることさえ嫌がられてしまいますので、良い子犬を譲り受けることができなくなってしまうかもしれません。子犬を譲り受けるマナーを守り、良い状態で子犬選びができるよう心がけましょう。
ブリーダーや家庭を訪れる際にはまず電話で確認を
ブリーダーや家庭を訪れる場合には、いきなり訪問することは避けましょう。必ず事前に電話を入れ、犬の詳細を聞いた上でアポイントを取り、訪問するようにしてください。
値段など分からないのに訪問しても、予算と会わなければ無駄足になってしまいますので、犬の情報についてもしっかり確認を取るようにしましょう。生後月齢や購入までの流れ、引き渡しの時期、値段、訪問の際の注意点などきちんと話をし、確認した上で訪問日時を決めましょう。
ブリーダーさんによっては、生後半年になるまで引き渡しはしないところもあり、子連れや飼い犬同伴での訪問はダメとしているところもあります。自分の希望とはそぐわないこともありますので、必ず詳細を尋ねてみることが大切です。
子犬への配慮も必要
子犬は、社会性が構築されていないため、知らない人におびえてしまうことも少なくありません。また、病気に弱いため、菌を持ち込むことにも細心の注意が必要となります。
消毒薬を持参し、触れる前に手や腕を殺菌するなど、子犬と接する時の配慮も忘れないようにしましょう。
子犬を選ぶ時のポイント
子犬選びの条件として譲れないのは、やはり「健康であること」です。しかし、一般人の素人が子犬の隠れた病気まで発見するのは、至難の業です。まずは、大まかに健康な犬の特徴から紹介していくことにしますので、ぜひ参考にしてみてください。
耳・・・耳の中が渇いていて、汚れていない。変な臭いを発していない。
目・・・目が澄んでいて、きれい。目やにが出ていたり、目の周りの毛に涙焼けをしていないか、しっかりチェックしましょう。
口・・・歯が綺麗。口臭がないことも健康の証です。
毛並み・・・色つやが良く、毛並みが綺麗。毛をかき分けた時に、発疹や匂いがあれば、病気の疑いがあります。
四肢・・・肢がしっかりしていて、歩行がスムーズ。変な方向に曲がっていないか、びっこを引いていないかもきちんと確認しましょう。
しっぽ・・・「元気よく、しっぽを振っているか?」チェックしてみましょう。
肛門・・・「便などの汚れがないか?」「キュッと締まった形をしているか?」見てみましょう。
全体・・・肉付きが良く、痩せていないこと。「恰好や体つきが整っているか?」などもじっくり観察してみましょう。
犬種の特徴を知っておこう
子犬の健康を判断するためには、その犬種の特徴を知っておくことも大切です。例えばコリーの場合、灰色や銀色の毛を持つ子は、グレーコリー症候群と呼ばれる白血球の病気の遺伝的なリスクを持っていますし、ゴールデン・レトリバーは子犬のうちから関節形成不全を発症しているケースも少なくありません。
各犬種によって見極めるポイントが違ってきますので、知識を持っていることは、健康な子犬を選ぶ手助けとなります。自分が飼いたいと思った犬種、または訪問する際に見に行くことになる犬種の子犬特有の先天性の病気についても学んでおくようにしましょう。
また、悪質なブリーダーは金儲けのために無理な繁殖をしていることもありますので、その特徴的な毛色や子犬の形状を把握しておけると良いでしょう。無理に繁殖させた犬は病気を有しているだけでなく、犬種独特の特徴が歪んでしまっていることも少なくありませんので、良い入手先かの判断に役立ちます。
ぜひ、ある程度子犬の知識を付けてから訪問を試みるようにしてください。
子犬を迎える時に、用意しておきたいフード
子犬を迎える時にはそれなりの準備が必要となりますが、ここにも注意点がいくつか存在します。そのポイントについて一緒に見ていきましょう。
子犬を迎えるとなると、自分で良いと思えるフードを購入したいと思ったり、長く使えるものを購入したいと思いますが、やはり最初はブリーダーやペットショップなどで使っていたものを用意してあげることがポイントと言えます。
環境が一変してただでさえ不安を感じてしまっているのに、餌まで変えてしまうと、子犬は一気に体調を崩してしまいかねません。ただ、子犬には必要な栄養素がありますので粗悪なフードは避けてください。
迎える前と同じ餌のあげ方
ブリーダーやペットショップで与えていたように、同じ方法で餌を与えることも大切です。ドライフードをふやかして与えていたならば、その分量なども確認しながら与えてあげましょう。
フードを変えていく場合は徐々に
「うんちが緩い、固い」「食欲がなさそう」と同じフードを与えて問題となるようであれば、段階的に他のフードに変えていくと良いでしょう。少量を今までのフードに混ぜて、徐々に量を増やしていくようにしてください。
その際の選び方のポイントとしてはパピー専用のものを選ぶこと。1歳ぐらいまでに必要な栄養素を計算し作られているものですので、専用のものを与えてあげてください。
また、添加物、酸化防止剤、主原料などにも注意してあげましょう。価格を検討しながらより良いものを選んであげてください。
獣医師である宿南章が子犬の時期に必要な栄養素を考えて開発した「デイリースタイル プレミアムドッグフード子犬用」も参考にしてみて下さい。
関連記事:子犬のドッグフードの選び方とは?ふやかす時の方法と注意点
子犬を迎える時に、用意しておきたいグッズ
トイレシート
子犬のうちは、排せつも頻繁にするので必需品と言えます。トイレトレーニングのために臭いのついたものも売られていますので、そうしたものを選んであげても良いでしょう。子犬を迎える前に、ぜひ多めに用意しておいてあげましょう。
トイレ
トイレシートを固定するために売られているグッズです。トイレトレーニング中は、サークルなどにシートを敷いて覚えさせることも多いため、後で買い足しても問題ありませんが、あった方が便利です。
関連記事:失敗しない子犬のトイレトレーニング!しつけのコツ
消臭スプレー
排泄を間違ってしまうことの多い子犬の時期に、必ず用意しておきたいのが消臭スプレーです。犬用として売られていないものでも良いですが、その際には犬のことを考えて、できるだけ無香のものを選びましょう。
サークル
子犬に自分のスペースとしつけるためにもサークルは始めから用意しておけると良いでしょう。子犬のうちから、あまり大きいものを用意しないこともポイントです。慣れない環境に不安を感じないためには、狭い空間の方が犬は安心できるからです。成長を見越すことも大切ですが、大きすぎない適度な大きさのものを選んであげましょう。
クレート・キャリーバッグ
子犬を家に連れてくる時にも必要となるのがクレートやキャリーバッグです。子犬のうちは、ハウス代わりにも使うことができるため、ぜひ用意してあげてください。クレートの大きさの目安は、中で排泄してしまうこともあるため、犬がくるっと回れる程度の大きさが良いでしょう。
また災害など、いざという時にも、役立ちます。揺れが収まるまでの避難場所として、一緒に避難をするときに必要となるものですので、普段から用意して慣れさせておけると良いですね。
食器
子犬は元気に暴れまわることも多いですので、少々なことでひっくり返らない重さのあるものが良いと言えるでしょう。また、傷がつきにくいことも、衛生的に大切です。
給水機
毛足の長い犬の場合、食器で水を飲むと毛がびしょびしょになってしまうこともありますので、犬種によって必要であれば用意してあげると良いでしょう。
また、給水器であれば、こぼれてしまうこともありませんし、餌などが入って水が汚れる心配もありません。子犬の健康を考えたいけど、水を頻繁に変えられないと言う場合も用意しておけると安心です。
ブラシ
コミュニケーションを築くためにも、ブラッシングは大切な手段。子犬のうちから必要となってくるアイテムなので、ぜひ用意しておいてあげましょう。
おもちゃ
子犬が遊ぶための道具も、一つぐらいは購入しておいてあげると良いでしょう。興味を引き付けることで、トイレやサークルに誘導する時にも使えます。ボールや引っ張りっこができるおもちゃが良いと思います。ボールは弾むものではなく、床に転がるものが子犬向きです。布製などはくわえ心地がソフトなため、子犬もたくさん遊んでくれますよ。
首輪やリード
すべての予防接種が終了しないと散歩には出かけられませんので、どうしても用意が必要と言う訳ではありませんが、やはり時期を見て散歩に連れていこうと思っているのであれば用意しておいてあげてください。子犬のうちは軽くて、成長も早いためサイズの調節できるものを購入してあげましょう。
絨毯・カーペット
リビングや廊下がフローリングと言う場合には、絨毯やカーペットも用意してあげましょう。フローリングは見た目清潔ですが、子犬のうちは滑ってしまい、歩行の負担となってしまいます。
丁度良いサイズがない時などは、パネル式のものを購入してみるのも良いですね。汚れたらその部分だけ洗濯でき、交換ができるため、トイレトレーニング前の子犬にはぴったりです。グッズを揃えるのと合わせて購入を検討してみてくださいね。
まとめ
元気な子犬を迎えるためには、その入手先から考える必要があります。良い環境できちんとした管理の元、繁殖された犬であれば、健康な犬と言えるからです。子犬を見て元気かどうか判断することも大切ですが、良い入手先を探すことから始めていきましょう。
また、子犬を迎えるための準備も整えておきましょう。トイレトレーニングなどのしつけもできていなかったり、免疫力もまだ弱く、親犬と離されたばかりの子犬は、それらをカバーすることのできる用意が必要になってきます。飼い主さんが子犬と関わる最初のステップとなりますので、愛情を持って準備をしてあげてください。